構成・ロケ準備

いよいよ取材をして情報を集めたら構成の段階です。

番組の主旨や流れに従い情報を組み立てていきます。ロケをする際に、出演者やカメラマンなどがそれを見ながら進めるという説明書のようなものです。映像や音声・セリフなど、現場の状況がイメージできるように作っていきます。

構成なんて必要がない、という番組もありますが、それは現場の人間が共通の認識を持っている上でのこと。

偶然の出会いに対応しそれをうまくまとめ上げる力がないと、とりとめのないロケになってしまい、後からの編集が大変なことになってしまいます。

番組がわかりやすく、おもしろくて、次に何が起こるのか見てみたくなるような流れにするテクニックのようなものはあります。

私もまだまだ学び足りないので偉そうに言えるわけではないのですが、先輩に教えていただいたことで、『なるほど』と思えることをご紹介します。

まず、「ワンシーン・ワンミーン」ということ。

「ワンシーン・ワンミーン」とは、「ひとつのシーンではひとつの意味」ということです。欲張らずにいろいろ盛り込まない、という意味でした。

取材をしていると言いたいことがいっぱいでてきて、盛り込みすぎると見ている方も頭がグチャグチャになってわかりづらくなってくる。とにかく、このシーンでは何が伝わればオッケーなのか?ということを常に考えて構成する。

例えば、あるおじいさんとの対話のシーンでは、『このおじいさんは昔からこの土地に根差してきた人なんだ』というのがわかればいいだけ。

対話のシーンに出てきた小道具のほうに話がいってしまったり、第3者の出現に惑わされたりすると余計な枝葉がついてしまって、どんどんわかりづらいシーンになってしまいます。

それから、次に見たいと思える「推進力」もテクニックのひとつ。

よくドラマなどで、いい場面でCMになったりしますが、ちょっとしたミニ番組やリポートなどでも同じようなテクニックは使われています。

『次に訪れるところは、これまで誰も近寄らなかった場所です』とか、『この人が注目される秘密に迫ります』など、これから何を言わんとしているかをほのめかすことで理解力が高まり、見たいと思う気持ちを引き寄せてくれます。

そして、ちゃんと起承転結、もしくは起承結になっているか?など、細かいことをいえばキリがありませんが、長編番組になればなるほど見失ってしまうことも、基本に立ちかえって考えることが迷宮入りから脱する秘訣です。

構成ができれば、ロケに向けての準備も進めます。

ディレクターの仕事は、『え!?そこまでするの?』という内容も少なくありません。1日のスケジュールはもちろん、交通機関の手配・カメラマン・音声マンに必要な機材を伝える。

出演者に趣旨の説明、衣装などのアドバイス、食事の考慮など現場でのすべてをトータルで管理できるだけの細かなことに責任を持ちます。ADがいる場合は、いろいろは手配の手伝いをしてもらうことができますが、すべての責任はディレクターです。

ついでにいうと、ロケの雰囲気を盛り上げたりスタッフの士気を上げたりすることまで、ディレクターの腕にかかっているといってもいいかもしれません。

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